北海道ではブランド化されている事例が意外に少ない、豚肉。研究機関や畜産業者、住民が連携して、美幌豚を全国に通じるブランド食材に! オリジナル料理の提案も。
取り組み内容
美幌町では事業所数が減少する中、養豚業者数は横ばいで養豚数は増加傾向にある。また、豚の飼育期間は平均6 ヵ月と短いため、安定した供給が見込める。さらには、豚肉には疲労回復に効果的なビタミンB1が多く含まれ、近年の健康志向に合致する食材でもある。
本事業では、その美幌産豚を利用した特産品を開発し、地域ブランドの創設を目指した。
まず、開発部会がさまざまな試作品の試食会を実施。結果、豚肉を使用したハンバーガーと醤油の特産品開発に注力することを決定した。ハンバーガーは、平成22年9月の「feel NIPPON 秋 2010」での調査結果をもとに、フランス料理店シェフにレシピの改良を依頼。バンズに美幌産豚肉100%パテとクリームチーズ、ジャガイモなどをサンドした「美幌バーガー」が試作品として完成した。また北海道立美幌農業高等学校の協力のもと、豚肉を美幌産米麹で醸成した新しい豚肉醤油の試作品「美幌豚醤油まるまんま」が仕上がり、両試作品を平成23年2月の「feel NIPPON 春2011」で出展。流通業者や消費者の反応を確かめ、さらなる改良・完成を目指す。
美幌農業高等学校の生徒が開発に参加
今回の取り組みには地元、農業高校との連携を図ることにより人材育成を行う狙いもある。開発には、北海道立美幌農業高等学校の生徒が積極的に参加。学・商・農連携による話題づくりで認知度も高めた。
情報発信や生産体制の構築を目指す
本事業では、一部の意見に偏ることを避けるため、立場の異なる多方面からの意見が集約できるように委員会、部会を構成。特に女性の参画に力を入れた。開発された美幌バーガーと美幌豚醤油まるまんまは、試作品段階ではあるが、美幌町内はもとより、地域の顔として提供するに足る特産品としての期待がかかる。今後は、さらに試作品のレベルアップを図り、情報の発信、生産に向けた体制づくりの構築などを目指す。
活用した地域資源
美幌産豚肉、ジャガイモ
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美幌商工会議所
〒092-0004北海道網走郡美幌町字仲町1-44美幌経済センター