約40年前から中華料理店のまかない料理として食されていた、焼豚玉子飯[1]。丼に盛った白米の上に、柔らかく煮た焼豚を乗せ、タレをかける。その上に、黄身は生に近いくらい、ふるふるの目玉焼きを2個乗せ、もう一度タレをかければ出来上がり。スピーディに提供され、ボリューム満点でやみつきになる味だ。平成23年「第6回B-1グランプリ」では、見事、第5位に入賞。丼物の中ではトップという快挙を果たした。市内では、「白楽天」[2]ほか、各店舗で個性が感じられる焼豚玉子飯に出会うことができる。
硬質の水と気候に恵まれ、100年の歴史を持つ伝統と最新技術の融合が生み出す、最上級品質の今治タオル[3]。独自に厳しい審査基準を設けており、クリアしたものだけが「imabari towel」を名乗ることができる。今治タオルの大きな特徴は吸水性に優れていること。「タオル美術館ICHIHIRO」やテクスポート今治の「imabari towel」[4]では、さまざまな種類のタオルが豊富に取り揃えられている。好みの感触のタオルを見つけてみよう。また、「桜井漆器」はもともと庶民が使う安価な漆器だったものを、櫛指法(くしざしほう=破損しやすい重箱の隅を接合する際、櫛歯形に組合せる)という独特の技法を完成させ、明治時代後期~大正時代には全盛期を迎えたという。現在は、職人もわずかになったものの、歴史ある名産品としてニーズにあわせて製造・販売を行なっている。
人口に比べて、焼き鳥店の数が日本一である今治市。昭和30年代に、造船やタオルの工場に勤務する人たちが、仕事終わりに気軽に立ち寄れる店として、その数が増えたという。今治式の焼き方は、熱した鉄板に置いた鶏肉や野菜に鉄の重しを乗せて、ジュッと焼き上げるもの[5]。また、イギスと呼ばれる紅藻を大豆粉と一緒に煮て、冷やし固めた「イギス豆腐」[6]や、瀬戸内海の新鮮な魚介類が堪能できる「水軍鍋」[7]も、ぜひ試してみたい一品だ。