1901年の官営八幡製鐵所の操業以来、日本の四大工業地帯のひとつとして発展してきた北九州(福岡県)の工場見学は、団体旅行を中心に大変人気のあるツアーだ。一方で、最近では個人向けのニーズが増え、誰でも気軽に参加できる工場見学ツアー商品が求められてきている。
そこで旅行会社と連携して開発したのが、「小倉駅発着の工場見学バスツアー」。1回5,000円~6,000円の費用で、2~3カ所の工場見学の後、小倉牛のステーキ重や地魚を使った海鮮料理など、地元の食材を使ったメニューを楽しんでいただいている。
工場見学で人気が高いのは、八幡製鐵所などのモノづくり企業の見学。また、船に乗ってガイドの説明を聞きながら工場の夜景を楽しむ、夜景クルーズも大変人気だ。
工場見学ツアーは、工場が稼働している平日に行われるため、平日参加が可能な60代~70代のシニア層が多い。今後は、個人の観光客を増やすのと同時に、今まで取引のない地域からの集客を図るため、積極的にアピールしている。
- ★最先端技術の工場見学
- ★魅惑の工場夜景を体感
- ★産業都市が産んだ食ものがたり
歴史活かした「産業観光」
北九州市は、1901年の官営八幡製鐵所の操業後、鉄鋼・機械・化学・電機などの国内主要産業が集積、日本の“四大工業地帯”の一角を担う産業都市として発展してきました。100年が経過した今でもそのDNAは残っており、最先端のモノづくり、環境技術をリードする多くの企業が集積しています。
ここ北九州の、産業文化を満喫する「産業観光」は、TOTO、安川電機など世界に誇る企業や、シャボン玉石けんなど、エコフレンドリーな企業の工場見学をはじめ、角打ち、焼うどん、焼きカレー、鉄鍋ぎょうざなどの食文化巡りも醍醐味です。
また、山と海から見る工場夜景は一見の価値ありです。工場は定期的にライトアップされており、高さ250mの煙突をライトアップした「北九州アイアンツリー」は、新たな北九州のランドマークとして売り出し中です。