feel NIPPON
季節のテーブルコーディネート
食空間プロジェクト株式会社 代表取締役 慈道美奈子氏
季節のおもてなしコーナーでは、feel NIPPONの中から、「食」「旅」関連の商品を使い、四季をイメージしたおもてなしのテーブルコーディネートを展示した。コーディネートのプロデューサーは食空間プロジェクト株式会社 代表取締役 慈道美奈子氏。各地の地域商品を交え、四季のある日本ならではの食卓を演出した慈道氏に、今回の展示についてお話を伺った。
- 今回の展示コンセプトを教えてください。
ブース全体は、季節のおもてなしテーブルコーディネートをテーマとしています。日本の四季と、地域の商品をコラボレーションさせて空間全体をプロデュースしました。日本の四季ごとに、それぞれの季節の食のシーンを演出しています。
春の展示は、女子会のような女性が集まるパーティーをコンセプトにしました。全国のスイーツの中から、色合いや形が美しいものを集めました。またビュッフェスタイルにすることで、「おしゃべりしながら」「つまみながら」「飲みながら」楽しんでいただけるシーンを想定しました。
夏は、フルーツとドリンクでおもてなしをテーマに、夏らしいさわやかな風が通り抜けるようなイメージでコーディネートしています。透明感のある食材を集め、軽やかで清涼感のあるテーブルになりました。
秋は、夫婦二人の食卓をイメージしています。2人で過ごす秋の夕食シーンを少し特別感のある食卓に演出してみました。子供も成長して、ゆったり過ごせる夫婦の時間を想定し、魚や炊き込みご飯など、日常の食卓で出るものを落ち着いた雰囲気の特別な食器で彩っています。
冬の展示は、家族で楽しむクリスマスをテーマにコーディネートしてみました。ジビエやソーセージなど、定番の洋食イメージとは違った地の物を使い、子どもたちに地域の食材を伝えるという意味合いを持たせています。スープやサラダ等コース仕立てなディナー演出となっています。
- 商品を見せるときのポイントは?
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各商品それぞれに魅力や特徴、個性があります。しかし、作り手側はプロセスや技術に重点を置いてしまいがちで、客観視できていないことが多々あります。色がきれいなものや形状や素材感に特徴があるものなど、視覚的にどんな魅力があるのかを客観的にとらえたうえで、器に盛った時にどのようにしたら美味しく見えるのか、綺麗に見えるのかを考えることが重要です。実際に食する前に見た目で食欲をそそり、美味しいという感情を引き出す仕掛を作ることが、商品のコーディネートには非常に大切となります。
また、日本人は器いっぱいに盛ってしまいますが、食材や器自体の魅力がそれぞれに伝わらなくなってしまいます。お皿に対して7割くらいの分量を守るのが理想的です。「間」を残してあげると食材や器の魅力がより引き立ちます。
- 地域の商品をどのように見せたら、今のライフスタイルに溶け込みますか?
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消費者の視点で見た時に、生活のなかで実際に楽しむことができる商品なのか、具体的にイメージできるようにすることが大切です。日常生活や食卓に取り入れたイメージを総合的に見せると、商品との距離感が近くなります。この消費者との距離感が縮まるような提案を、具体的にできるかどうかが大切だと思います。