このサイトは2020年3月31日まで稼働していた、feel NIPPONの活動報告サイトのアーカイブです。
2019年度までの活動報告をご覧いただけます(現在、更新はしておりません)。

まだまだある! 「自然の恵み」を活かしたプロジェクト
美しい四季に彩られる日本。季節ごとの豊かな自然の恵みを財産にして、個性的なまちづくりが各地で行われている。その土地ならではの、魅力あふれる取り組みをご紹介しよう。

22年度 稚内商工会議所(北海道) 最北端のんびり歩こう体験プロジェクト

歩いて巡る“フットパス”で大自然とひとつになる体験

日本最北端に位置する稚内には、ノシャップ岬や宗谷丘陵など数々の名所が点在する。この雄大な景色の中を実際に歩いて大自然を体験する、これまでの観光にはなかったスタイルの【最北端のんびり歩こう体験プロジェクト】が平成22年度にスタートした。
キーワードは「フットパス」(イギリス発祥の"歩くことを楽しむ小道")。観光関連の団体や行政が一丸となって、稚内の魅力をよりアピールするルートづくりに励んだ。モニターツアーを行い、アンケートから課題を抽出。その結果、テーマ別に「稚内公園コース」[1]「ノシャップ岬コース」「空港公園メグマ沼コース」を作り上げた。また、全国に向けての情報発信として、DVDやパンフレットの作成、メディアの活用、旅行エージェントへの説明会などを行った。

現在もこの取り組みは続いている。利用者の選択の幅を広げるため、新たにコースを増やし、稚内市の協力も得て道の整備にも着手した。特に、ホタテの貝殻を敷いた「最北の白い道」[2]は鮮やかな自然の色とのコントラストが素晴らしい、と好評を博している。当初、耳慣れない「フットパス」という言葉も認知度が高まり、口コミによっても稚内の地域資源の素晴らしさが再認識されている。

プロジェクト詳細ページ

[1]稚内公園

[2]最北の白い道

稚内商工会議所(北海道)
北海道稚内市中央2-4-8 宗谷経済センター

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19年度 中村商工会議所(高知県) 四万十・山川海プロジェクト(地域資源を活かした新観光産業の構築)

宿毛だけにしかない豊穣の恵みで感動のおもてなし

新しい観光のかたち「ニューツーリズム」をコンセプトに、豊かな自然の恵みや地域の産業、文化とふれあう体験型の観光を確立するべく、平成19年度に【四万十・山川海プロジェクト】が実施された。

四万十市に隣接する宿毛(すくも)市において、観光資源となりうる漁業体験や「だるま夕日」の鑑賞[3]、田舎寿司、鯛めしなどをピックアップ。高知県内から参加者を募集して、1泊2日で宿毛市内を巡るモニターツアー「宿毛のお宝探し隊」を開催した。また、地域の大きな財産である山川海の食材を活かした料理の開発や試食会も積極的に行い、「清水サバの漬けにぎり」「ぬく汁」「ふわふわツガニ汁」など、宿毛ならではの郷土色が評判となった。特に、漁協女性部が作った「鯛めしの素」は、美しい宿毛湾で養殖された真鯛を100%使用し、化学調味料や保存料は使わず、作り方も簡単なことから、高い評価を得て商品化されることとなった。現在、レトルト「栄え喜びおめでたいめしのもと」として、宿毛市推奨品のひとつになっている。

プロジェクト詳細ページ

[3]だるま夕日鑑賞

中村商工会議所(高知県)
高知県四万十市中村小姓町46

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22年度 珠洲商工会議所(石川県) 日本で唯一の揚げ浜製塩を活かした「塩の里」事業

伝統の塩づくりから広がる新たな食の世界

石川県珠洲市の地域文化であり、重要な産業となっている製塩業。地域を支える「塩」をテーマにしたプロジェクトが、平成22年度、「日本で唯一の揚げ浜製塩を活かした『塩の里』事業」として展開された。
塩づくり体験をメインにした4回のモニターツアーには、県内のみならず県外からも広く参加者が集まり、伝統的な「揚げ浜式製塩法」[4]体験では参加者から「塩を作ることができ、非常に楽しい体験でした」「自分で作った塩を実際に味わえたのが興味深かったです」など、とても良い反応があった。

他にも、県内の飲食店や食品製造業者と協力し「肉に合う塩」「塩に合うスイーツ」などを開発し、数々のエキシビションに出展。全国のバイヤーから予想を超える大きな反響を得た。特に、能登野菜や魚醤を使った「合わせ塩」の開発と、これら試作品が詰まったギフトセット[5]の企画はバイヤーなどに非常に好評で、商品化に繋がることとなった。珠洲商工会議所の声かけでパッケージを統一、通常はありえない複数の業者の塩が1つのセットとして紹介できることでも重宝されている。能登空港限定で特産品ボックスを販売するキャンペーン「のっぴーチケット事業」の中でも、平成23年夏季(3~8月)の売上高トップとなった。同年、能登が世界農業遺産に登録され、揚げ浜式製塩法にも注目が集まっていることもあり、今後は行政を中心に能登の製塩業の歴史を掘り起こし、基礎資料作りが進められることになっている。

プロジェクト詳細ページ

[4]伝統的な揚げ浜式製塩法

[5]珠洲の塩セット

珠洲商工会議所()
石川県珠洲市飯田町1-1-9

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18年度 ひたちなか商工会議所(茨城県) 豊かな海と太陽と大地の恵み食育体験推進のまち事業

ひたちなかの豊かな魅力を「知る・学ぶ・体験する」

茨城県中央部に位置し、那珂湊漁港、阿字ヶ浦海岸、国営ひたち海浜公園などの観光資源を有するひたちなか市。その自然を生かした農業や漁業、水産加工等の体験滞在型の食育プログラムを開発し、食育観光推進を図るプロジェクト「豊かな海と太陽と大地の恵み食育体験推進のまち事業」が平成18年度に実施された。

首都圏の小中学生を対象に、ひたちなか市の海や港、農地から産み出される魚介類をはじめとする海産物、ハーブ、農産物などの豊富な食材を食育事業の教材とした仕組みづくりを整備。さらには農業や水産業に加え、製造業を中心とした工業の集積もあり、土に触れ、漁業を学び、製造業の現場を知るといった、「知る・学ぶ・体験する」の体験型観光ツアーが現在でも実施されている。また、国営ひたち海浜公園と連携して、ひたちなか市の自然観光資源の中心となっている「海」を見ながら食を楽しむイベントと開催。市内レストランからピザ職人を招いてピザの試食会などを行って、材料となった地元の食材をPRするとともに周辺スポットを利用してもらうなど、市内産業全体の振興を図った。同時にPRを幅広く行ったため、市内外からも本プロジェクトへの問合せが寄せられた。震災の影響により、昨年は観光客が減ったものの、今後もひたちなか商工会議所をはじめとして、行政、観光協会、農業・漁業関係団体、地域域小規模事業者が一致協力して食育体験型観光の普及を目指している。

プロジェクト詳細ページ

ひたちなか商工会議所(茨城県)
茨城県ひたちなか市勝田中央14-8

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