このサイトは2020年3月31日まで稼働していた、feel NIPPONの活動報告サイトのアーカイブです。
2019年度までの活動報告をご覧いただけます(現在、更新はしておりません)。

特集第5回「デザイン」

地方発新デザイン 優れたデザインは、目に見えるものだけでなく、人の気持ちや日々の暮らしも豊かにする。日本各地で生まれた新発想のデザインを紹介しよう。

青森県弘前 薪だったリンゴの木がインテリアに 弘前地域資源「木材加工ブランド化戦略」プロジェクト

照明のスイッチを入れると、ピンク色のほのかな明かりが部屋を包む。そのやさしい色合いを眺めているだけで、心が安らぐ。このあたたかい明かりの秘密は、木製のシェード(かさ)。使っている木材は、なんと、リンゴの木だ。

青森県弘前市はいわずと知れたリンゴ生産量日本一の地。春には可憐な白い花を咲かせ、夏から秋に赤い果実を実らせるリンゴの木を、「木材」として着眼したのが平成21年度の弘前商工会議所のプロジェクトだ。従来は薪にのみ使われていた枝や幹の応用可能性を研究し、木を薄くスライスし加工する卓越した木工技術によって、冒頭の照明「リンゴの木のシェード」を生み出した。他にも、リンゴの剪定枝を使った箸や、リンゴのパルプからつくられた箸置きなど、プロジェクトからはリンゴの木をあますことなく活用した製品が誕生した。

プロジェクトでは、リンゴの木だけでなくヒノキ・ヒバ・ブナなどのありふれた地域資源からも、徹底した特性調査と加工技術の工夫によって新たな可能性を引き出した。その成果を家具や食器、雑貨などの開発に生かし、今後も「木材による空間デザイン」を提案していく。

築城400年を迎えた弘前城

今も昔も津軽地方の中心地である弘前。その象徴とも言うべき存在が、司馬遼太郎が「日本七名城のひとつ」と絶賛した弘前城だ。江戸時代のままの天守(国指定重要文化財)や櫓などが現存し、国内外から多くの観光客を集める弘前城は、平成23年に築城400年を迎え、一年を通して「弘前城築城400年祭」が開催されている。この機会に、ぜひ訪れたい。

名城・弘前城は築城400年
優しい光を放つ「リンゴの木のシェード」
  • 問合せ:弘前商工会議所
  • 住所:青森県弘前市上鞘師町18-1
  • Tel:0172-33-4111
  • http://www.hcci.or.jp/

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静岡県静岡 茶葉を自由にブレンドして、日本茶をもっと楽しむ “スロースタイルシズオカ”お茶から始まる新しい生活スタイル

お茶を楽しんでいるときには、決まってのんびりとした時間が流れている。
「スロースタイルシズオカ」をキーワードにした平成21年度の静岡商工会議所の取り組みからは、そんな「お茶のある時間」をより楽しめる製品が誕生した。

合組茶「茶匠」(写真左上)は、3種類の茶葉をお好みでブレンドできるだけでなく、茶匠秘伝のブレンド比率が記されたレシピによって最適の味が家庭でも再現可能に。「第7回グルメ&ダイニングスタイルショー春2010」でビバレッジ部門大賞を受賞するなど、大きな話題を呼んでいる。MIXCHA(写真左下)は3つの生活シーンがテーマのブレンドシリーズ。その日の気分とシチュエーションに合った味を楽しもう。愛らしいパッケージも魅力的だ。

両製品は平成23年1月に開催されたテストマーケティング「feel NIPPON 新しい食・旅、そして技」にも出展(写真右)され、日本一のお茶の生産地が提案する新たなお茶スタイルに注目が集まった。 プロジェクトでは他にも茶具や小物、照明など「スロースタイル」を後押しする製品が揃う。詳しくはホームページを参照。

テストマーケティングにも出展

家康が眠る国宝を訪ねて

徳川家康が幼少から青年期、大御所時代を過ごした静岡県。静岡市にもゆかりの地が多く残されているが、中でも家康が埋葬された久能山東照宮は、歴史ファンならずとも必見の場所だ。全国の東照宮の原型であり、とりわけ当時最高の建築技術が注ぎこまれた「権現造」様式の社殿は芸術的な美しさで、平成22年10月に国宝に指定された。

家康を祀った厳かな久能山東照宮
秘伝のブレンド配合で楽しめる「茶匠」
MIXCHAはポップなパッケージも楽しい

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大阪府和泉 人造真珠だからできる、新しい美のかたち 和泉市「人造真珠硝子細貨」におけるサイクル型新定番商品づくりおよび流通・販売体制構築事業

全国の女性に朗報だ。ときにシックに、ときにラグジュアリーに女性を演出するアクセサリーに、今までにない新たな製品が加わったのだ。

平成21年度の和泉商工会議所のプロジェクトから生まれた人造真珠硝子細貨の新ブランド「HK」は、「人造真珠だからできること」を研究し、人造真珠に磁力をもたせた「gravity pearl」を開発。磁力で一粒一粒の人造真珠を自由に組み合わせられるため、新たな造形が可能となった。プロジェクトで誕生した「ネックレス」「ピアス」「リング」「ブレスレット」は、どれも美しい泡のような造形美をみせる。

こうした成果を生んだのは、昭和初期から育まれた人造真珠の製造技術に加え、デザインから流通、そして未来までを見据えたプロジェクト目標があってこそ。今後も新たなカラーバリエーションの開発などさまざまな「新定番品」を打ち出していく予定で、パートナーへのプレゼントを考えている男性も含め「HK」ブランドの動きから目が離せない。

人造真珠が輝くピアス

全国屈指の弥生時代の遺跡

和泉市の池上曽根遺跡は、総面積約60万㎡に及ぶ弥生時代中期の大集落跡で、国の史跡に指定されている。復元された巨大な高床建物を前にすると、2000年前のこの地の賑わいが聞こえてくるようだ。弥生人の文化・生活の体験学習を行える学習館も隣接している。信太山駅から徒歩で約10分。

国内最大級の弥生時代の遺跡
  • 問合せ:和泉商工会議所
  • 住所:大阪府和泉市府中町4-20-2
  • Tel:0725-46-4141
  • http://www.izumicci.jp/

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